アニメ姫ちゃんのリボンとは
1 はじめに
 
  「姫ちゃんのリボン」は、原作者の水沢めぐみ先生の代表的な作品の一つで、少女漫画雑誌りぼんに1990年8月号(図1-1〜2)から1994年1月号まで連載され、やがて大人気となり、アニメは1992年10月から1993年12月まで放送されました。

 
   図1-1 りぼんに1990年8月号表紙      図1-2 りぼんに1990年8月号P.11

 アニメの放送や漫画の連載が終了して、10年以上が経過した今日、既に古い作品の部類に入るようになってきているかもしれません。

しかし今回、アニメ「姫ちゃんのリボン」がDVD化されましたので、これを機会にこのアニメ作品がどのような作品だったのか、少し振り返ってみたいと思います。

2 姫ちゃんのリボン本放送について

 アニメ姫ちゃんのリボンは、テレビ東京系で放送されまして、本放送されたのは1992年10月2日(金)から1993年12月3日(金)までの全61話。放送時間は18:00〜18:30です。

 アニメの放送に続いて1993年12月10日(金)から1993年12月24日(金)までの同じ放送時間で博品館劇場(所在地:東京都中央区銀座8丁目)で上演された同作品のミュージカルのダイジェスト版が放送されています。(全3話)

 なお、放送の日時はその地方により異なる場合があります。

3 アニメ姫ちゃんのリボンの概要

 アニメ「姫ちゃんのリボン」のストーリーは、序盤のうちはコミックに準ずるものでありましたが、回が進むにつれて、次第に(目安として第19話以降)オリジナルストリーが主になっていきました。

 あらすじ
 主人公の中学生、野々原姫子(姫ちゃん)は、三人姉妹の次女で、いつも元気いっぱいのとんでもないお転婆娘。そんなある日、魔法の国の王女エリカが姫ちゃんの部屋に現れ、王位継承の修行のために作った魔法のアイテムである魔法のリボンを1年間使ってほしいと頼まれ、協力することになったのでした。
魔法のリボンには人間界にいる人になら誰にでも変身することができる能力があったのです。


 姫ちゃんが、その魔法のリボンを使って、小林大地やお供でライオンのぬいぐるみのポコ太とともに活躍します。姫ちゃんと大地は、出会ったころは、激しく反発し合うこともありましたが、次第に親しい関係になっていきました。
しかし「喧嘩するほど仲が良い」とは言いますが、それにしてもよく喧嘩もしているのです。

 ストーリーの進展と共に、魔法のリボンの他に、パレット、日記帳と羽ペン、秘密のハートタクトと魔法のアイテムの種類が増えて、分身等の魔法も使えるようになり、姫ちゃんの魔法のある生活が次第に充実していきます。
そして、エリカとの友情も深まっていきますが、やがて王位継承の修行も終わりが近づき、魔法のアイテムを返す日が近づくのです…

4 主な登場人物

 この作品の主な登場人物等は、表4-1の通りです。

〔備考〕#の後に数字のあるものは、第○話のことを意味する。例えば、#23は第23話を意味する。

 表4-1 アニメ姫ちゃんのリボンキャラクター表

キャラクター
 

解 説
 
姫ちゃん
野々原姫子
(姫ちゃん) 

 この作品の主人公。エリカのそっくりさん。
野々原家の次女。1980年1月31日生まれ。12歳(#17から13歳)、中学生。風立第一中学校の生徒、1年B組(#1〜25)、2年C組(#26〜)、演劇部所属。

いつも元気いっぱいで男の子と間違えられるほどのとんでもないお転婆娘。木登り、野球、サッカーも得意。おしとやかでかわいい女の子になりたいという思いを持ってはいるが、いつもその正反対のことをやってしまう。

姫ちゃんの部屋に突然現れたエリカから人間界にいる人なら誰にでも変身できる魔法のリボンを預かり、魔法が使えるようになります。

エリカ様
エリカ 

 魔法の国の王女で、次期王位継承者候補。
貴賓が高く優雅。魔法の国の掟による王位継承の修行で、自分の発明した魔法のアイテムである魔法のリボンを人間界にいるという自分のそっくりさん(姫ちゃん)に預け、観察日記をつけ、役に立つアイテムであることを証明しなければなりませんでした。

観察日記をつけているうちに、姫ちゃんとの友情が深まっていきます。

ポコ太
ポコ太 

 姫ちゃんのマスコットのライオンのぬいぐるみ。
姫ちゃんが生まれたときから一緒にいる。魔法のリボンによってお供に選ばれ、命を受けます。姫ちゃんが魔法のリボンをつけたときだけ動くことができる。とても頼りになります。

姫ちゃんの性格を熟知しており、姫ちゃんのことなら古い話でもよく知っている良き理解者です。第24話でピンクに一目惚れします。

小林大地
小林大地

 姫ちゃんと同学年。風立第一中学校の生徒、1年A組(#1〜25)、2年C組(#26〜)。ローラースケートで校内を走り、時々学校をずる休みするなど、やることが派手です。

風立一中の反逆児とまで噂されますが、不良ではなく、自由気ままという性格が強い。しかし、正義感が強く、女生徒たちには絶大な人気があり、ファンクラブまであります。スポーツ万能で、とても頼りがいがあります。
部活動はやっていません(帰宅部)。幼稚園ぐらいの小さな子供達にはとても優しい。

姫ちゃんがピンチの時は助けてくれますが、その割には姫ちゃんとよくケンカもしています。人間界で魔法のリボンの秘密を知る唯一の人物になります。

日比野ひかる
日比野ひかる 

 風立第一中学校の生徒、1年A組(#1〜25)、2年C組(#26〜)。乙女座(8月23日〜9月22日生まれ)。
大地くんファンクラブの会長、会員ナンバー1番。

学校一の美女と自負します。思いは大地くん一本です。大地くんグッズを作ったり(#26)、愛犬にもDAICHIと名付けているほど(#35)の入れ込みようであります。

大地にモーションをかけ続けるがいつも逃げられてしまいます。とてもパワフル。お父さんは大病院の院長です。
セイ・アレイ
有坂静
セイ・アレイ 

 風立第一中学校の生徒として現れるが、実は魔法の国の住人。
学年は姫ちゃんと同じですが、年齢は1つ上ということになっています。

1年B組(#10〜25)、2年C組(#26〜)。病気がちだったため1年遅れたと自己紹介しています。動物を操る魔法が得意。病弱のため体育の授業はいつも見学ですが、実は運動音痴だった。

 魔法のリボンを回収するのが人間界に現れた本当の目的でしたが、姫ちゃんからリボンを奪ったときに姫子キックを食い、失敗します。
しかし、これがきっかけで、姫ちゃんのことが好きになり、理解者へとなります。
支倉
支倉浩一

 風立第一中学校の生徒(#1〜24)、演劇部所属。
姫ちゃんより学年が2つ上。中学時代の成績は優秀で超進学校の翔陽高校(私立)に進学して、アメリカに留学します。

姫ちゃんの初恋の先輩でしたが、愛子お姉ちゃんとバスの中で知り合い両思いの関係になります。

愛子おねえちゃん
野々原愛子

 姫ちゃんのお姉さん(愛子お姉ちゃん)。野々原家の長女。
姫ちゃんより学年が2つ上。家事全般をこなす面倒見の良い優しいお姉ちゃん。姫ちゃんのあこがれのお姉ちゃん。

学校は私立の女子校(清蘭女学館)。姫ちゃんの初恋の相手だった支倉先輩とバスの中で知り合い両思いの関係になります。

上倉いちこ
上倉いちこ

 姫ちゃんの親友(いっちゃん)。
風立第一中学校の生徒、1年B組(#1〜25)、2年D組(#26〜)。弓道部所属。比較的クールな性格です。  
森愛美
森愛美

 姫ちゃんの親友。
風立第一中学校の生徒、1年A組(#1〜25)、2年D組(#26〜)。料理部所属。性格はかなりのミーハーです。
 
チャッピー
チャッピー

 魔法の空を飛ぶほうき。
魔法のアイテムの一つ。言葉を話し人格を持ちます。エリカの相談役でもあります。
        

 
bunnsin
分身姫ちゃん

 パレットの分身の魔法で現れる姫ちゃんのコピー(#24〜)。
分身姫ちゃんは、(オリジナルの)姫ちゃんと姿形がそっくりですが、性格はとても女の子っぽく、おしとやかです。

 
ピンク
ピンク

 魔法の国のぬいぐるみの猫。
自立して動き、言葉を話し、自身に人格があります。
やがて、ポコ太の恋猫になります。
 
 
聖結花
聖結花
 

 大地の幼なじみ。
女優の卵ではありますが、既にプロレベルの実力があります。風立第一中学校に転校してきますが(#26〜29)が、その後芸能コースの学校に転校してしまいます。
学年は姫ちゃんと同じ。男子生徒の間に絶大な人気がありました。       

 
 
5 姫ちゃんの魔法のアイテム
 
 アニメ姫ちゃんのリボンで、姫ちゃんが使用する魔法のアイテムは魔法のリボン(変身、図5-1)、パレット(分身、図5-2)、日記帳と羽ペン(姫ちゃんとエリカとの間の文字通信と自動翻訳、図5-3)、秘密のハートタクト(拡大・縮小、図5-4)の4種類である。
 また、第38、39話でパレットは、時間の魔法が使えるようになり、羽ペンは飛行できるように機能が追加されます。
魔法のリボン魔法のパレット
     図5-1 魔法のリボン             図5-2 パレット
 
羽ペン秘密のハートタクト
     図5-3 日記帳と羽ペン        図5-4 秘密のハートタクト
 
 
 本著の引用について

 本著の引用は、著作権法第三十二条の規定に基づくものです。
 著作権法
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
制作協力:姫ちゃんの人

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